質屋営業許可申請について


まずは概略です。


質屋営業の要件のポイントは下記の通りです。

1、営業所ごとに許可が必要

2、質蔵【保護設備】が必要

3、人的要件がある


それでは1番から説明をします。

質屋営業は、古物商と違い、営業所ごとに許可が必要です。

例えば、東京都に質屋営業をする営業所が3件あったとすると、3つの許可が必要になります。

古物商の場合は、例えば東京都に3つの営業所があったとしても、許可自体は一つで大丈夫です。
(管理者は各営業所ごとに定めなければなりません)


それは何故かというと、質屋営業は、質入した人から預かった質物を保管しなければならないので、各営業所ごとに、都道府県ごとに定めた要件をパスした質蔵(保護設備と言います)が必要なためです。


お客様か預かった大切な質物を、適当な感じで保管していたら、質屋営業としては信用もなくなりますし、預ける方も怖くて質入れできませんからね。

 

そして、2番の『保護設備』ですが、これが質屋営業にとっては非常に重要で、しかも許可申請時に最も注意しなければならない事項です。


この『保護設備』、いわゆる質蔵には、各都道府県ごとに『質物保管施設規則』というものがあり、それによって質蔵に必要な要件を定めています。

また、この規則は、都道府県ごとに定めていますのでその定めている都道府県によって、用件が異なります。

実は、これが非常にややこしく、また注意しなければならない事項となっています。

以下に、関東近郊の都道府県の要件を簡単にまとめてみました。


【都道府県名】   【保護施設規模要件】

東京都       第3条 保管設備の大きさは
           有効に使われる部分の床面積が
           11平方メートル以上であり、かつ
           その容積が30立方メートル
           以上でなければならない。

千葉県       第2条 保管設備の大きさは
           保管の用途に供する部分
          (棚その他これに類するものを除く。)
           の床面積が11平方メートル以上で
           かつ、その容積が30立方メートル以上
           でなければならない。

埼玉県       第2条 保管設備の大きさ及び構造は
           その営業の内容に応じて適正なもので
           なければならない。

神奈川県     第3条 保管設備の規模は、その営業
           の内容に応じた適正なものでなければ
           ならない。


上記をまとめますと、東京都千葉は、保護設備の大きさをその主に扱う質物の種類を問わず、ある一定以上の大きさを厳格に求めています。

ですので、まずはこの大きさをクリアする保護設備がないと東京と千葉については許可をもらうことができません。


一方で埼玉と神奈川については、主に扱う質物の種類によって、保護施設の大きさも変わるような内容の規定になっています。

ですので、埼玉と神奈川については、まずは事前に所轄の警察署の担当官との打ち合わせによって、保護設備の大きさを決めていくような流れになります。

仮に狭い事務所しかなくても、主に扱う質物が例えば証券類だとしたら、極端な言い方をすると、床に固定された金庫(可動式は不可)さえあれば、許可が下りる可能性もあるということです。


また、保護設備は、基本的に独立していなければならずもし既存の営業所内に保護設備を作る場合でも、壁等である程度独立したつくりにする必要があります。(これも都道府県によって判断が異なります)

 

最後に、3番人的要件ですが、これはほとんど古物商と一緒で、質屋営業法が定める欠格事由というものに該当しなければ、どなたでも許可取得は可能です。


以下、欠格事由ですのでご確認ください。

■欠格事由

次の欠格要件に該当している方は、質屋営業の許可を
受けることはできません。

1、禁錮以上の刑に処せられその執行を終わり、又は執行を受けることのなくなった後、3年を経過しない者

2、許可の申請前3年以内に、第5条の規定(無許可営業の禁止) に違反して罰金の刑に処せられた者又は他の法令の規定に違反して罰金の刑に処せられその情状が質屋として不適当な者

3、住居の定まらない者

4、営業について成年者と同一の行為能力を有しない未成年者又は成年被後見人。ただし、その者が質屋の相続人であってその法定代理人が上記1.~3.、6. に該当しない場合を除くものとする。

5、破産者で復権を得ないもの

6、質屋営業法第25条第1項の規定(許可の取消し又は停止)により許可を取り消され、取消しの日から3年を経過していない者

7、同居の親族のうちに 6. に該当する者又は営業の停止を受けている者のある者

8、1. ~ 6. までのいずれかに該当する管理者を置く者

9、法人である場合においては、その業務を行う役員のうちに上記 1. ~ 6. のいずれかに該当する者がある者

10、質屋営業法第7条第1項の規定(保管設備)により公安委員会が質物の保管設備について定めた基準に適合する質物の保管設備を有しない者

 

以下、今までの事項を踏まえて、大まかな質屋営業許可の流れをお伝えします。

 

■質屋営業許可の流れ


1、営業の方法、主に取り扱う質物の種類営業所・質蔵(保管施設)を検討する。

【注意点】①営業方法が貸金業と間違われないように検討が必要。

      ②『買い取り』も行う予定なら、同時に【古物商許可】も取得しましょう。


以前にもお伝えしましたが、質屋営業と称した実質貸金業に近い営業形態をとっていると、警察からの指導や改善命令、またあまり悪質性が高いと許可自体がなくなる可能性もありますので、営業形態については事前によく検討しましょう。


また、質屋営業では、質入れだけではなく、買い取りを希望するお客様も多く来店されます。

その場合、質屋営業許可だけだと、一般の方からの買い取りは行うことができませんので、質屋営業許可申請と同時に古物商許可申請も行うことをお勧めします。

 

2、管轄する警察署の生活安全課に事前相談

【注意点】建築士、事業主、手続代行者同席が望ましい。

 

3、保管設備(質蔵)を立てる

【注意点】建設途中でも警察の立ち入り検査がある場合がある。

保管施設(質蔵)建設には通常非常にコストがかかります。

もし、施工後にその保護設備が許可要件を満たしていない場合、最悪立て直しということもあり得ます。

そのようなことを避けるためにも、許可申請前に事前にある程度の青図ができた段階で、管轄の警察署に専門家(建築士等)と一緒に相談に行きある程度の感触を得られたか確認しながら進めて行くことが重要です(警察は、許可前に「大丈夫です」といったような断定的な判断はしません)

 

4、質屋営業許可申請をする

【注意点】申請手数料2万5千円(現金)が必要

 

5、質屋営業許可

【注意点】申請から許可までの標準処理期間は50日。

 

質屋営業許可は、法律が要求する要件さえクリアすれば誰でも取得できる許可ですが、ある一定の施設が必要になりますので、先行投資した資金が無駄にならないよう警察とよく打ち合わせをしながら進めていくことがポイントです。

また、営業的には、現在ではその件数が減少傾向にある質屋ですが、淘汰されたからこそ、今の時代のニーズに合った営業方法を確立できれば、ビジネスとしては逆に面白いのではないかと思います。

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